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「先輩と一回だけでもヤれたらなぁ・・なんて!」
何気なく言った後輩の可愛い要求にただ応えてあげただけ。
俺って、凄く後輩思いだろう?
にっこりと笑っている俺がいることに気づいたのか、赤也は咄嗟に顔を青ざめ
必死になにか慌てたように否定し続けている。
そんな赤也がなんだか面白くて、俺は更に笑った。
「赤也」
ゆっくりと、言葉を紡ぐ。
あぁ、今から考えただけでゾクゾクするね。
不自然に思われないように、そっと口端を吊り上げる。
「君の望どおりにしてあげようか?」
教室の扉が開く音と共にざわつきが増す。
担任の言葉を最後に、やっとまちにまった放課後になった。
は自分の鞄に教科書などをつっこむとさっさと帰ろうと席をたった。
「」
後ろから声をかけられて振り返る。
そこには病院から帰ってきて漸く日常の学校生活を取り戻した幸村精市が立っていた。
いつもと変わらない笑みを浮かべている。
「精市?どうしたの?」
「うん、ちょっとに用があってさ」
「なぁに?」
と幸村は周りが認める公認カップルである。
二人が並ぶ姿はとても絵になると絶賛されていて、なおかつ互いに意識をしていたから自然と2人は付き合いだした。
ついこの前まで病院生活を強いられていた彼のために、はなんでも彼のいう事は応えようと思っていた。
「放課後、部室に来てもらってもいいかい?」
「え?テニス部の?」
「そう」
テニス部といえば、とても厳しいと評判の真田弦一郎がいる。
そんな彼がいるというのに、部外者の私が行ってもいいのだろうか・・・。
の考えていることが分かったのか、幸村はクスクスと笑うとの手をとった。
「部長の俺が言ってるんだから、平気だよ」
「・・・うん、そうね」
もっともな事を言われては断る事なんて出来ない。
は頷くと、引かれた手を幸村に応えるように握り返した。
「それじゃ、行こうか。あんまり待たせても悪いしね」
「え?誰か待っているの?」
驚いて目を瞬かせるにまた笑うと首を縦に振った。
「うん、の事を待ってる子がね」
いつも見慣れている幸村の笑顔なのになにかが引っかかるような感覚に陥る。
その事に戸惑って困惑の表情を浮かべるを、幸村は特に気にすることも無く手をひいて、部室へと歩いた。
着いたテニスコートには誰一人として生徒がいなかった。
不思議に思って、幸村を見れば「今日は部活が休みなんだ」とかえってくる。
では、今ここにいるのはと幸村2人だけということで、は嬉しくて更に幸村に寄り添った。
「さぁ、ここが部室だよ」
「思ったより大きいのね」
連れてこられた部室には感嘆の声をあげる。
こじんまりとしているのかと思ったが、綺麗に整備されている部室は予想外に大きかった。
「さ、中に入って?」
「うん、おじゃまします」
ガチャリ。
音をたててドアノブを引いて中を覗くと、昼とは思えないほど薄暗い。
夕方とはいえこんなに暗いはずが・・・と思いながら一歩足を踏み込んだ瞬間
「!?」
突然、両腕の自由が奪われた。
驚いて後ろを振り向こうとするが幸村の声がそれを制す。
「、良い子だから大人しくね?」
「え・・・っ」
やっぱりいつもの幸村じゃない。
先ほど感じた違和感がいまになってじわじわと体を駆け巡っていく。
背後にたつ幸村は後ろ手での両腕を捕まえたまま動こうとしない。
「ちょっ・・・と、精市どういうこと!?」
「赤也、いるんだろ?」
の問いには答えず、中にいた人物に声をかける。
赤也と呼ばれた少年はゆっくりとの前に現れた。
学年は違えど、学校内で有名の彼は顔だけは知っている。
「・・・先輩・・・」
「え・・・っ、なに、なんなの・・・?」
目が慣れてきた事もあり、薄暗い暗闇の中でも分かる、赤也の熱っぽい視線。
頬にすっと手がのびてきて、その手は輪郭を確かめるかのようにゆっくりとなぞられる。
「・・・っ」
「部長・・・頂きますよ?」
体勢をそのままに、赤也はの後ろに立っている幸村に視線を送る。
すると、幸村は今まで聞いた事が無いくらい、酷く楽しげな声で答えた。
「ああ、たっぷりと可愛がってあげなよ」
その言葉を合図に、赤也はの唇に噛み付くように重ねてきた。
突然のこと、ましてや彼氏である幸村の前でキスされた事に、はショックと衝撃で頭の中が混乱しはじめる。
抵抗しようともがくが、両腕が動かず、顔も赤也によって固定されてしまっているため身動きが出来ない。
「んぅっ・・・んっ・・・」
「はっ・・・先輩・・・っ」
離されたかと思えばまたすぐに重なる。
息をつく暇すらあたえないような、激しいキスにはだんだんと力が抜けていく。
膝が震え、その場に座り込んでしまうところを、がっしりと赤也によって支えられる。
「ん・・・先輩、宜しくお願いします」
「え・・・っ」
ふにゃり、と笑う赤也には固まったように動かない。
まさか・・・そんな・・・
ゆっくりとその場に押し倒されたかと思うとしゅるり、とひきぬかれるネクタイには嫌な予感が駆け巡る。
ジャケットのボタン、ブラウスのボタンと丁寧にあけられていくのを見て、必死に抵抗しようと体を捩る。
「いや・・っいやよ・・・こんなの・・・っ」
「うあ、先輩ってやっぱり胸大きいんだ」
「いやぁっ・・・あぁっ・・・精、市・・・っ!」
見えてきたの柔らかな胸に感嘆の声をあげ、赤也は下着の上から揉みあげるように動かす。
次第に下着を押し上げられて直に触られるとの口からは拒絶とはまた別の声があがる。
助けを求めて幸村の名を呼んでも、彼は一向に動かない。それどころか
「ふふっ、いい眺めだよ、。気持ちいい?」
「・・・!!精、市・・・っ」
楽しそうに紡がれたその声には目の前が真っ暗になるような感覚に陥った。
その間も、赤也からの愛撫はやまない。
体は本当に正直で、意図せずともあがってしまう自分の嬌声。
それでもは信じたくない一心で、首を左右にふっては拒絶を示す。
「はぁっ・・いやっ・・いやぁっ・・・」
「嫌っていっても、体は正直ですよ?センパイ」
「や・・っだめ、そこは・・・っ!」
すっと太ももを撫で上げられ、スカートの中に赤也の手が滑り込む。
もちろんその手は留まることなく、足の付け根へと進まされていく。
赤也の指がぐっとの秘所に押し当てられると、はびくりと体を揺らす。
「あぁっ・・!」
「すご・・っ」
下着の上からでもわかるほど濡れていたに赤也は夢中で指をすりつける。
直に触られないもどかしさと、幸村の視線に耐えられず、は小さく震え始めた。
「だめぇ・・っだめなの・・・っ」
の懇願も届かず、赤也はすばやく下着を取り払ってしまうと、大きく両足を広げさせた。
そして赤く熟れているのそこに顔を近づけると、可憐な花芯をゆっくりと口に含み舌で舐めあげる。
「ああ・・・ッンッ・・・やああぁっ・・」
びくり、と腰を浮き上がらせて逃げようとするを押さえつけて、顔をもっと押し付けてくる。
顔をあげればじっと自分を静かに見下ろす幸村と目が合い、はぎゅっと目を瞑る。
どうしてこんな事になっているのだろう
何がなんだか分からなくてはただ赤也に与えられる快楽と、幸村の残酷な程に美しく歪められた笑みに耐える事しか出来ない。
「はっ・・・先輩・・可愛い・・・んっ」
「やぁっ!だ、だめっ・・・あああっン」
びくびくと体を震わせ、涙で目の前が霞んで見える。
恥ずかしい水音や赤也の荒い呼吸も気にならなくなり、限界が近づいてくる。
「もっ・・・あぁっ・・・・ンンッ」
すべてを投げ出して、快楽を得ようとしたとき
「・・・・えっ?」
激しかった愛撫がぴたりと止まり、赤也がゆっくりと顔をあげた。
目が合ったその瞳は獲物を捕らえた獣のような眼をしていて、ゾクリと背筋になにかが駆け上がる。
ガチャガチャとベルトの外す音が聞こえてきて、そこでハッとする。
漸く開放された赤也のモノは先走りで先端がひかり、ドクドクと脈打っている。
「や・・っ・・やぁっ・・・」
ずるずると肘を使って後退する。
間違っても彼は自分の彼氏ではない。
想い人である人のもの以外を受け入れるなど、は考えられなかった。
助けを求め、幸村のもとへと這い蹲って行こうとするとがっしりと腰を固定され引き戻されてしまう。
「いきますね・・・・」
「!! だ、だめええええええっやああっ」
後ろからぐっと熱いモノが押し当てられたかと思うと、一瞬の圧迫を感じ、ナカを広げられていかれるような感覚が襲う。
奥へ奥へと押し込まれる肉茎に溢れる涙をおさえることが出来ない。
「ンッ・・ンンッ・・あぁっ」
「はぁっ・・・あぁっ・・・気持ちいっ・・・・」
から与えられる感覚に赤也は声を漏らしながら己の欲求のままに突き上げる。
もまた赤也から与えられる快感に、全身の力が入らなくなるような痺れが駆け巡っていく。
そんな2人を静観しながら幸村は笑った。
自分ではない男に犯されているをみて今までに感じたことが無いほど酷く興奮しているのだ。
2人の痴態を見ながら幸村は膨らんでいた自分自身を自らの手で扱く。
「あっ・・・も、もう・・・だ、だめっ・・あぁっ・・ンッ」
「先、輩・・・っいきますね・・・っ」
「あぁっ、あっ、ンンッ、ああっ――!!」
の感極まった声と赤也がの背中へと精を吐き出すのはほぼ同時だった。
気を失ってしまったのかぐったりと倒れこむ。
幸村は小さく呻くと倒れているの顔めがけてすべてを出した。
全身が白濁した液にまみれているを見ているとまたすぐに元気を取り戻す。
「今度は俺のを相手をしてもらおうかな?」
うっすらと目を開けた先に居た幸村は幼い子供のように無邪気な笑みを浮かべていた。
痺 れ
頭の奥が何も考えたくないと、拒絶しているようだ
2009.10.14