「ねぇ、」


突然現れた藤内には顔を強張らせた。
藤内が理由もなく笑顔な時は、なにかを考えているとき。
咄嗟に逃げ出そうとしてしまったの体に腕を絡ませると、後ろから身動きが出来ないようにぎゅっと抱きしめる。


「どうして逃げるんだ」
「ご、ごめんなさい・・っ」


訳もなく謝罪の言葉を口にするの耳をそっと甘噛みして、囁く。


「今までどこにいたの?」
「・・・えっ、あっ・・・食堂に・・・っ」


ぼそぼそと囁く藤内に身を竦ませる。
鳥肌がたち、ぞくぞくしてしまうのを必死に堪える。
抵抗をしないのは、すればするほど状況が悪化するのを身をもって知っているから。


「俺見てたんだけど」
「なにを・・・っ」


お腹にまわされている腕に力がこめられる。
痛さを伴う程の力にはうっと呻く。


「綾部先輩と何してたの」


背筋が凍るほどの冷たい声にはびくりと肩を震わせる。
はっとして顔を後ろに恐る恐る向けると噛み付くように唇を重ねられた。


「んっ・・・!」
「二人で長い時間、穴の中でなにしてたの」
「あ・・・っ」
「俺に言えないようなやましい事でもしてた?」


ぐっと持ち上げるように胸を掴まれて小さく悲鳴をあげる。
力任せに揉まれ、痛さに涙が浮かぶ。


「い、いた・・っ、いたいよぉ・・・っ」
「俺のほうが痛いよ・・・」


奥歯を噛み締めながら呟いた藤内の声に胸が締め付けられた。
の胸から手を離すと、そのまま引きずるようにして腕を引っ張る。
藤内に逆らう事など到底出来ず、はされるがままに藤内の背中を見つめながら後をついていった。













連れてこられたのは藤内の部屋。
いつもなら喜んではいれるこの部屋が今は怖い位に入りたくないと体全身で拒否をしている。
それでも藤内に引っ張られれば抵抗など出来ず、中に入れられると力任せに背中を押され床に倒れこむ。


「・・・っ」
「、分かるよな?」


起き上がろうと肘をたてた時、それを制すように藤内の声が降りかかる。
俯いているをじっと見下ろすと小さく頷いたのが見えた。
ゆっくりとは自分の腰紐を解くと、身につけている衣服を次々と脱ぎ始める。


「・・・っ」
「早く」


インナーに手をかけた所でぴたりと動きをとめたを催促するように言う。
一瞬だけは藤内を見上げると、一気に全てを脱ぎさった。
藤内の前にの裸体が晒される。
震えだしそうになる身体を抱きしめるように腕を回そうとした所で藤内に止められる。


「隠すなよ?」
「・・・っ、藤内くん・・・」


行き場を失った腕を力なく降ろすと藤内の視線から耐えるように身を竦ませた。
顔を俯かせて藤内を見ないようにするが、痛い程感じる視線を意識してしまい全身が熱で熱くなる。


「・・・はずかし・・・っ」
「見られているだけなのにこんなにして・・・・」


ツンと勃ちあがってしまっている赤い乳首を抓ると途端には声をあげる。
流れるようにを床に寝かすとそのまま口に含んだ。


「はぁ・・っ、ン・・・!」


時折甘噛みしながら舌で突くようにして弄ってやるとの身体は面白いくらいに反応する。
思い通りの反応をかえすに藤内は笑う。


「可愛い」
「あっ、あ・・・っ」


伏せられた睫毛が僅かに震える。
力なく半開きされた唇から時折覗く赤い舌にめちゃくちゃにしたい衝動に駆られた。
その衝動をぶつけるように力強くの肩に噛み付く。


「あぅっ・・いたっ・・・」
「はぁ・・・っ」


赤く浮かび上がった痕に限りなく興奮する。
体中に自分の証をつけたい。
藤内は噛み付くたびに体を震わせるを押さえつけて至る所に唇を這わせていった。
首から脚にかけて、たくさんの赤い痕がつけられていく。


「そんなとこ・・・見られちゃうよぉ・・・っ」
「見せるためにしてるんだろ」


鎖骨に吸い付き、また浮かび上がる赤い痕をそっと舐める。
この位置なら中のインナーを着たとしても完全に目に留まるだろう。
満足げに藤内はそれを見下ろした。


「、凄く綺麗」
「うぅっ・・・藤内・・・くん・・・」


瞳を潤ませて見上げてくるは本当に虐めたい程に可愛い。
から体を離すと、藤内は部屋の箪笥を開けて何かをとりだす。


「今日はこれにしようか」
「・・・ふぇ・・・っ」


藤内の手にあるものを目に留めた時、は目を見開いた。
黒く禍々しいそれから逃げるようにずるずると後退する。


「や・・っ、やだぁっ・・・」
「どうして?いつも悦んで善がってるくせに」


クスリと笑って逃げようとするの足首を掴むと、足を大きく開脚させる。
そこは既に愛液が溢れ出る程に濡れていた。
ヒクヒクとひくつくの蕾に手にしていた張型を宛がうと愛液を塗りつけるように上下させる。


「これくらいの大きさなら大丈夫だよな」
「ひぅっ・・・やぁっ・・あぁっ」


膨らんだ藤内の肉茎よりもやや小さめなその張型を一気に突き立てると、は腰を揺らして声をあげる。
ずぶずぶと難なく埋まっていく張型を見つめ、ゆっくりと上下に動かし始める。


「やらしい・・・・は俺のじゃなくても満足するわけ?」
「・・・ふぅっ・・・うっ・・・んんっ」


揺さ振られながらも必死に首を横にふる。
否定してくれたに内心喜びながらも攻める手を休めない。


「可愛い・・・、嬉しい?」
「・・んっ・・うんっ・・うんっ・・・」


ジュプジュプと音をたてて行き来する張型にだんだんと物足りなさを感じてくる。
分かっているのに、確実にイかせようとはしない藤内。
がイきそうになるとすぐにスピードを落として焦らす。


「藤内くん・・っ、はぁっ・・・あっ」
「イかせない。イかせて欲しい時はどうするんだっけ?」


半分以上張型を埋め込むとそのまま手を離してを見下ろす。
腰が揺れてしまうのを唇を噛んで抑えると熱っぽい瞳で藤内を見つめる。
ナカに入っている張型を意識しながらゆっくりと上体を起こすと、目の前で座る藤内の下腹部に手を伸ばした。


「ふぅっ・・・うっ・・・」
「・・そうそう。エライエライ」


もう十分にそそり立っている藤内の肉茎を外に取り出すと、は一生懸命に舌を這わす。
同年齢の子たちの中では膨よかな胸で両脇から挟みこんで口いっぱいに含んで愛撫するに、藤内は満足そうに優しく頭を撫でる。
夢中に舐めながらも張型が気になるのか、時折腰が揺れ動く。


「はっ・・・あぁっ・・・」
「、気が逸れてる。ちゃんと集中しないとあげないぞ」
「やっ・・・んっ・・んぅっ・・・」


離れようとする素振りを見せればは拒むように舌で吸い上げる。
ぎゅっと胸を押し付けて逃がさないようにとするに目を細める。


「そんなに欲しいの?」
「うん・・っ、はぁっ・・藤内くんのだから・・欲しいのぉ・・・っ」
「・・・っ!」


の言葉に火がついたように顔を真っ赤にさせる藤内。
更に硬さが増すと、藤内は我慢できないようにの頭を押し付ける。


「ん・・・っ、はっ・・、出すよ」


勃ちあがっている乳首を強く抓ってやると体をびくつかせて思わず肉茎から口を離したに思い切り熱を放つ。
半開きした口に勢いよく入り込み、近くにあった頬や鼻、胸も白く汚す。


「ちゃんと舐めろよ」
「んっ・・・はっ・・・」


頬に飛び散った液体を指ですくって口に押し込むと、猫のように舐める。
そんなを見ていると出したばかりだというのに藤内のモノはすぐにまた硬さを取り戻した。
藤内は指を引き抜き、の体を押し倒すと埋め込んでいた張型を抜いて一気に己のモノを突き立てる。


「あぁっ・・あああっ!」
「、イったの?」
「うっ・・はぁっ・・ごめ、ごめんなさ・・っ」


漸く待ちに待った藤内のモノを挿れられて全身で悦ぶに笑いながら尋ねる。
先にイってしまった事に泣きながら必死に謝り縋るを見ていると、ドクドクと脈打つ肉茎が膨らむ。


「我慢出来ないくらい気持ち良かった?」
「・・うんっ・・・あぁっ・・気持ち良いよぉ・・・あぁあっ」
「・・・っ」


太腿を掴んで更に大きく開脚させるとより奥で交わろうと激しく抽送を繰り返す。
藤内の首に思い切り腕をまわして胸を押し付けるようにしては善がる。


「あぅ・・・はぁっ・・好き・・好きだよぉ・・・藤内く・・っ、あっ」
「・・・お前は俺のものだから。誰にもくれてやるつもりはないからな・・・ちゃんと覚えておけよ」
「はぁっ・・!あっ・・うんっ・・うんっ・・・あ、あぁっ・・もうっ・・」
「く・・・っ」


強く締まるの内部に深く突き入れるとそのまま熱を放出させる。
藤内の熱を受け、びくびくと身体を震わせるとはそのまま意識を手放した。
瞑られた瞳をそっと見つめながら藤内はナカから抜こうとはせず、そのまま唇を重ねあう。
ごぷりと音を立てて僅かな隙間から愛液が流れ落ちた。


「ずっと・・・一緒にいたい・・・」























いっそ、このまま








ひとつに溶け合う事が出来れば








2009.11.14



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とりあえず綾部とは何もなくて、藤内の勝手なヤキモチだよ!っていうお話